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残便感について

近年『残便感』を訴える患者様が増えております。

残便感』とは排便後も便が残ってる、便意があるにも係わらず便がほとんど出ない、便が無いにもかかわらず便が出そうな症状です。「便意があってトイレに行くも出ない。30分近く息んでも出ない。」と訴える方もいます。

残便感の原因は器質的なものと神経性のものがあります。わたくしが実際診察した残便感を訴える方の症例の原因として

器質的なもの・炎症によるもの

・直腸腫瘍・直腸がん

・直腸重積・直腸脱・直腸粘膜脱

・直腸瘤

・巨大痔核・肛門ポリープ

・婦人科疾患:骨盤内血腫(卵巣嚢腫)、子宮筋腫

・前立腺肥大、前立腺がん、前立腺炎

・放射線治療後

・感染性腸炎

・直腸肛門周囲膿瘍

神経的なもの(直腸膀胱機能障害、坐骨神経痛)

・整形外科疾患:脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、分離すべり症

・帯状疱疹ヘルペス(湿疹を発症しないもの含む)

などがあります。

残便感の方を診察しますと、直腸の粘膜はやや緩く、やや浮腫気味で、便が残っている場合とほとんど残っていない場合とありますが、多くの方の場合は便塊は残っておりません。『残便感』と同様に排尿障害で『残尿感』というものがありますが、これも同様に排尿後も尿が残っている感じがあり、トイレに行ってもほとんど出ない。非常に尿意があるのに出ない。夜間頻尿があるといったもので、これらも器質的なものと神経性のものがあり、神経性のものは「過活動性膀胱」や「神経因性膀胱」などといわれます。

残便感の方は「過敏性腸症候群(IBS)」との関わりが多いです。他に器質的な異常では「直腸重積」(直腸で粘膜が弛んで、折り重なっている)や「直腸瘤」(女性に多い膣側への凹み)などがあります。他に神経の異常(坐骨神経痛・膀胱直腸肛門神経障害等)があり、直腸や膀胱周囲には自律神経が取り巻いており(神経解剖図参照)、便や尿が有る無しなどに敏感に反応します。その神経異常の原因には脊柱管狭窄症や腰椎ヘルニア、分離すべり症、腰椎圧迫骨折がありますが、中でも診断が難しい皮膚湿疹の出ない『隠れ帯状疱疹ヘルペスウイルス』の発症があります。わたくしの診療経験ではこのヘルペスウイルス発症と思われるものが意外と多いと思われます。実際疑いある患者様では抗ヘルペス薬投薬により改善するケースもあります。このような方は同時に便漏れや尿漏れ、坐骨神経痛なども併発している場合もあります。発症早期から治療すれば治る見込みがあります(逆に遅いと中々治らない場合が多いです)。気になる方は一度当院に受診してみてください。お力になれるかもしれません。

「痔の日帰り手術」と麻酔を使った「胃カメラ」「大腸カメラ」のクリニック 医療法人村山会 『むらやま大腸肛門クリニック』

肛門外科 / 内視鏡内科 / 消化器内科 / 内科
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